ギャラリー桜林「島剛彫刻展 CORE SAMPLE WORK – Inward⇄Outward 地中内視/向き合う視線 –」

宗教法人 常陸国出雲大社

0296-74-3000

住所 / 〒309-1634 茨城県笠間市福原2006

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ギャラリー桜林「島剛彫刻展 CORE SAMPLE WORK – Inward⇄Outward 地中内視/向き合う視線 –」

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島剛彫刻展

CORE SAMPLE WORK  – Inward⇄Outward

地中内視/向き合う視線 –

2016年12月17日(土)~  2017年3月5日(日)

 

 

ギャラリー桜林では20161217日(土)より島剛彫刻展

CORE SAMPLE WORK InwardOutward 地中内視/向き合う視線」を開催致します。

島剛(しま つよし)はこれまで木型の内部を炎で焼きコンクリートを流し込んで取り出した「Firework」シリーズ(1987年)に始まり、ブロンズ像によるモニュメント「木霊の壺」(1996年)、陶土に木肌を写し取る手法による大型陶彫「倒木更新」や「切株更新」シリーズ(1998年)などを制作し、2003年から1年間の屋久島研修後は、磁土を熔かしこむ無垢の塊作品「0 point」シリーズ(2012年)を発表するなど様々な素材と対峙し制作活動をしてまいりました。

本展は、新たに2014年から取り組む多色の廃棄ビンを熔解させた無垢のガラス作品の「元型の海」、「泥雲」などに続く「CORE SAMPLE WORK」シリーズになります。

 

*コア【core】  1、物の中心部。中核。核心。2、地球の核。3、石油掘削などに際して地層をドリルなどでくり抜いて採取した、堆積土のサンプル。

 

島の直径1m50cm、重量1.5tの巨大な無垢のガラス作品は、その空間で圧倒的な存在感を放ち大地を突き刺さし、掘り起こし、見るものを地表の奥深く「核」へと誘うかのようです。多量のガラスは高温で熔解された後冷却に時間をおかず固成させるというガラスの常識を覆すことで、未だその内部は緊張感漂う予断を許さない状態であり、それは地中で起こる未知なる世界や大地の蠢きをイメージさせます。また赤・緑・黒・水色・白などさまざまな色に織り交ぜられた作品は、化石や鉱石など核の多様な「サンプル」を思わせ不思議な神秘感を漂わせるのです。

「この屋久島体験を経て、生命の本質は森にあらず大地そのものであり、より大地(地球)を考えるようになった。世界の原点に立ち至ろうとする欲求が生まれた。」と島は言います。

 

IT革新によりAI(人工知能)をはじめテクノロジーがめまぐるしく進歩し、すべての物(アートまでも)がデジタル・コンパクト化される世の中、この年末年始をまたいで、お国造りのご祭神大国主神のご鎮座されるこの地において、島剛の改めて生命(大地)の原点を考え、捉えさせる作品や熱い思いを是非ご高覧いただき、またご紹介していただければ幸いです。

 

 

CORE SAMPLE WORK≪Inward⇄Outward≫は、向き合う視線の関係です。

 

作品は、熱された硝子が重力の作用によって沈み込む様子を内包しています。

≪Inward≫は、その動勢に導かれるように人の視線を誘うものです。作品内部を覗き見ようとする好奇心が、私たちの文明や現代社会の諸相を映し鏡のように見せてくれることでしょう。

それに対して≪Outward≫は、制作の天地をひっくり返し作品内部に反映された重力を反転させることで、地中深くから注がれる地表に向けての視線を示しています。

それは地球の視になってみることであり、その声を目で聴くということになります。

地表に生きる我々は見ており、また、見られているのです。(島剛)

島剛 / SHIMA Tsuyoshi

1963年生まれ

1987年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業

1989年 東京藝術大学大学院美術研究科修了(90年博士課程中途退学)

1990年 第1回五島記念文化賞 美術新人賞

    ニューヨーク滞在(~91まで)

1995年 東京藝術大学講師(~96まで)

1996年 茨城大学講師/教育学部 (2000年助教授~2014年から教授、現在に至る)

2003年 内地研究員として鹿児島県屋久島にて研究活動(~04)

 

発表略歴

1987年 第18回現代日本美術展 いわき市立美術館賞

1989年 第19回現代日本美術展 大賞

1994年 島剛展―我は”泉”に立つ――(佐賀町イキジビット・スペース・江東区)

1995年 第2回朝来2001野外彫刻展in多々良木’95 大賞

1998年 第7回日本現代陶彫展’98 大賞

2002年 日本陶芸5人展(シャフォード文化会館・ベルギー・クノックヘイスト)

2003年 島剛展(村松画廊・銀座)

2006年 現代陶芸の粋―東日本の作家を中心に(茨城県陶芸美術館)

2008年 風と土の芸術祭(会津美里町)

2009年 世界陶磁ビエンナーレ(韓国・イチョン)

2013年 島剛の陶―生命と自然のあいだに―屋久島体験前と後(アカデミア・プラトニカ・那珂市)

2015年 6つの個展2015(茨城県近代美術館)

 

パブリックコレクション

秋田県立美術館

新潟市美術館

いわき市立美術館

川口現代美術館

東京都足立区

神奈川県民ホール・ギャラリー

岐阜県土岐市

兵庫県朝来町

鹿児島県枕崎市

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