ギャラリー桜林「井上舞 さまよう果てに 」

宗教法人 常陸国出雲大社

0296-74-3000

住所 / 〒309-1634 茨城県笠間市福原2006

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ギャラリー桜林「井上舞 さまよう果てに 」

「だましだまし」 2020 雲肌麻紙、墨、水干絵具、岩絵具 162 x 231 cm ©INOUE Mai

 

井上舞『さまよう果てに』
会期:2021年3 月 20 日(土)~ 5月23日(日)

 

 展覧会プレスリリースPDF

 
今回のタイトルである「さまよう」という言葉は、あてもなく歩きまわる、心が安定しないでいるなどといった意味をもつように、まさに今の自身の現状をストレートに伝えるには一番しっくりとくる言葉でありました。
 「描く」ことは何か、コロナ渦による自粛期間が長く続いている中、より一層考える時間が良くも悪くも多くあり、一時は頭の中でも、現実の世界でもさまよい歩いておりました。
 制作に向かうときは心が安定しません。当初の計画から多くは予定よりも逸脱し思わぬところへ着地してしまうことが常であるからです。それが、いい方向へ転じるか、そうでないかは決着をつける間際まで予想ができない、そんな自身が何とももどかしく思います。
 その一方で、制作を続けるうちに、この着地点がクリアに見えず、迷走し、もがいた結果、絵が思わぬ場所へ導いてくれる一連の過程を楽しんでいる自分がどこかにいるのではないかと、皮肉にも最近少し感じるようになってきました。
 この迷いながらもそこから見えた景色に自身のフレームを重ねることにより、どのような別の世界が見えてくるのか、おそらくこれまでの自身では見えてこなかった真新しい視点からさらに次の展開を見いだすことができるのではないかと密かに希望を抱いております。 (井上舞)
 
Press Release
ギャラリー桜林では2021 20 日(土)より井上舞「さまよう果てに」を開催致します。
井上舞は、1993年大阪府生まれ。2017年に京都市立芸術大学美術学部美術科日本画専攻を卒業し、2019年に京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻日本画を修了しました。現在、大阪府にて制作を行っています。
井上舞は、これまで東洋のモチーフをベースに、異質なものを組み合わせ再構築する作品を描いてきました。たまたま図書館で手に取った盆栽の本をきっかけに、生まれ育った工場郡の風景を重ね、盆栽と機械を組み合わせた作品「メカ盆栽」を描いた。その発展として、制限のある鉢の中で展開される世界や、盆器の絵付け、入れ子構造、フレーミングを重要視し、自身の作品を捉える制作を続けています。
井上舞の描く絵画は、東洋のモチーフや古典の物語の中に、自然と人工、陰と陽、新と旧など様々な要素が交錯する独特な世界が表現されています。また描かれる植物は、まるで人や生き物の血管や神経路を思わせ、生命観をも有している感覚を覚えます。
2016
年 「第34回上野の森美術館大賞展」絵画大賞、「シェル美術賞2016」入選(東京)を始め、2019年「FACE2019損保ジャパン日本興亜美術賞展」 入選(東京)、「artKYOTO2019」(京都)ザ・リッツ・カールトン京都でのレセプション展示、近況では2021年「京都 日本画新展2021」にて奨励賞・京都商工会議所会頭賞、令和2年度京都芸術新人賞を受賞するなど、注目の作家として高い評価を受けております。
本展では、このようなコロナ禍において「今、この時、自分自身にしか感じとることができない感覚」(令和3年元旦 京都新聞に寄稿)として、井上舞がたどり着いた最新作「だましだまし」など十数点の他に、「淀郡」、「対」など代表作も同時に展示致します。ぜひこの機会にご高覧ください。
 
■2021
2月にて、ギャラリー桜林は5周年を迎えます。お客様、関係者の皆様方に心より御礼申し上げます。今後とも変わらぬご愛顧いただきますようお願い申し上げます。
 
井上 舞(いのうえ まい)
1993
年 大阪府生まれ
2017
年 京都市立芸術大学美術学部美術科日本画専攻 卒業
2019
年 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻日本画 修了
大阪府在住
 
個展
2017
年 「井上舞 個展」ギャラリーモーニング / 京都
2018
年 「第34回上野の森美術館大賞展絵画大賞受賞者 井上舞展」上野の森美術館ギャラリー / 東京
2019
年 「不安定なシンボル」ギャラリーモーニング / 京都
 
グループ展
2015
年 「新米展」ガレリア円町 / 京都 
2016
年 「第34回上野の森美術館大賞展」 上野の森美術館 /東京、京都文化博物館 /京都
      「輪形(わなり)展」Impact Hub Kyoto / 京都   
            「起爆展」南京町ギャラリー蝶屋 / 兵庫 
    「シェル美術賞2016」 国立新美術館 / 東京
2017
年 「京都市立芸術大学作品制作展」京都市美術館 / 京都
    「第34回上野の森美術館大賞展入賞者展」上野の森美術館ギャラリー / 東京
            「Prologue XlllGALLERY ART POINT / 東京 
2018
年 「佐藤国際文化育英財団第27期奨学生美術展」佐藤美術館 / 東京
            「Favorite Art View」ギャラリーモーニング / 京都
2019
年 「京都市立芸術大学作品展」京都市立芸術大学 / 京都
         「新日本綺行妖怪変花」SUNABAギャラリー / 大阪
           「VvK Program 25増田敏也キュレーションSmall impactKUNST ARZT / 京都
           「artKYOTO 2019(レセプション会場展示)」ザ・リッツ・カールトン京都 / 京都
           「FACE2019損保ジャパン日本興亜美術賞展」東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館 / 東京
2020
年 「FACE展選抜作家小品展」REIJINSHA GALLERY / 東京
2021
年 「京都 日本画新展2021」美術館「えき」KYOTO → ホテルグランヴィア京都 / 京都
 
受賞歴
2016
年 「第34回上野の森美術館大賞展」絵画大賞
    「シェル美術賞2016」入選
2017
年 「京都市立芸術大学卒業制作展」山口賞
2019
年 「FACE2019損保ジャパン日本興亜美術賞展 入選
2021
年 京都 日本画新展2021 奨励賞・京都商工会議所会頭賞美術館「えき」KYOTO 京都    令和2年度京都芸術新人賞
 
パブリックコレクション
    上野の森美術館、佐藤美術館
 
その他の活動
2015
年 「出町桝形商店街シャッターペイント」出町柳 出町なかにし / 京都
2017
年 「日中文化交流協会大学生訪中団」北京・貴州・上海 / 中国
 

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「窓の間」 2020 雲肌麻紙、墨、水干絵具、岩絵具 31.8 x 41.0 cm ©INOUE Mai
 
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井上舞 さまよう果てに
会期:2021 20 日(土)~ 523日(日)

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